ラベンダー畑おぼえてる?

 麻理の自宅から夏休み初日に行った公園は約10分、るいは足の遅い奈緒に連れられて一緒に走るが、走りにくいのかいつの間にか立場が逆転。

 公園に着く頃には奈緒は息を切らしてヘトヘトになっており、るいは背中を摩る。


「奈緒………ちゃん、………大丈夫?」

「……………ム………リ」


 奈緒はなかなか息が整わない。るいは公園のベンチに奈緒を座らせ、奈緒の呼吸が落ち着くのを待った。


「…………もう………大丈夫………、るいありがとうね」


 褒められて笑顔になったるい、それを見た奈緒も笑顔になり、頭を撫でた。


「それなら麻理ちゃんとあかねちゃんが来るまで何する?」

「…………奈緒ちゃん………何したい?」

「私?うーーん…………」


 奈緒は深く考え込み、アレコレ悩んでいるとある事が閃いた。