ラベンダー畑おぼえてる?

「ふぅーー、奈緒がいないから早く着いたね」

「…………ハァ、……………ハァ、何…………て………るい」

「何でも………、大丈夫?」


 るいはあかねの背中をさすり、人のジャマにならないように近くに移動。

 少しした後、あかねの体力は、徐々ではあるが戻っていく。


「あかねちゃん本当に大丈夫?」

「だ、大丈夫、それよりるい足速いやん」

「そう?いつもどおりだけど………」

「前に奈緒をおいてけぼりにした時あったやん?あん時よりも速いがな〜」

「アレは………………」

「アレ〜?もしかして愛する恋人のために手抜いたん?」

「ち、違うよ」

「はいはい、ごちそうさまごちそうさま。それより中に入ろう」

「ちょっとあかねちゃん〜」


 るいは弁解すらさせてもらえないまま、先に施設に入ったあかねに続けて入った。