校舎に入ってみたが、さすがに煙が出てるからか前がよく見えない。
でも壁が壊れてたり壁が黒っぽくなっているのが分かる。
「きゃっ」
「優!!大丈夫か!?」
煙のせいでなにが起こったか分からない。
「うん。大丈夫!つまずいただけだから」
「ったく心配させるなよ。優はドジなんだから…。はいっ」
俺は手を差しのばした。
優は俺の手をつかみ"ありがとう"
そう微笑んだ。
優がたいした怪我じゃないことが分かりなんだか少しほっとしていた。
でも、俺たちは知らなかった。
ここで優がつまずいたもの。
それは………。
「着いた!」
ここから煙が出ている。
奏汰、クラスのみんな…。
無事でいてくれ……。
「優、開けるぞ」
「うん」
俺たちはみんなの無事を願って、恐る恐るドアに手をかけた。

