優華が生まれてからの一週間、あたしからも離れなきゃならなくて……


その時の蒼太が一番心配だった。


でも、店長と佳菜子さんと隼人さんが、塞ぎ込んでいたあたし以上に、蒼太に愛情を与えてくれて……


しかも、気持ちが不安定だった蒼太自身も、その愛情に甘えてくれて……


今、蒼太がこんなに笑っていられるのは、間違いなくこの三人のおかげ。


それに、今でもこの三人は、こうやって蒼太のことを気に掛けてくれている。



「最近は、パパは帰ってこないものだって、諦めているのかもしれない。あたしが優太の話をしたりするけれど、探したりとか帰りを待ってたりとかはしなくなりました」


「そっか」



店長は、それなら安心だと言わんばかりに、ホッとした表情を見せる。



「いつも気に掛けてくれてありがとうございます」


「いや、いいんだよ。絢華ちゃんとはもう五年の付き合いだしね」



五年か。


もうそんなになるんだ。


でもこうやって、店長と佳菜子さんと隼人さんに出会えていたから、こんなにも頼れる存在ができた。


出会いって、凄く大切なんだ。