.


『……あやかッ!』



ん、……なに?


うっすらと目をあけると……


隣にはスヤスヤと寝息をたてて蒼太が寝ていた。



「夢か……」



時計を見ると、



「えっ!?」



もう四時過ぎてんじゃん!


寝始めた時間が遅かったからだ。


慌てて起き上がって、夕食の準備をした。








「……ママ……」


「あ、蒼太。起きた?」


「まんま」


「うん、お腹すいたね。パパがまだ帰ってこないんだ」



五時頃には帰ってくると言った優太。


でも今はもう六時……


携帯にかけたんだけど、出なくて……


会社で何かトラブルでもあって、向かったのかなと思って会社に電話しようかと思ったんだけど……


邪魔しちゃいけないと思って、結局かけてなくて……



「蒼太、先に食べちゃおっか?」


「うん!」



そう言って、食べ始めたけれど……



「パパ遅いね」


「パパ」



壁掛け時計に視線を移すと……


あ、止まってる。


後で優太に電池を換えてもらわなきゃ。