蒼太が寝たあと、優太はあたしのお腹をそーっとさすりながら
「絢華、次は女がいいな」
女?
「こればっかりはね。でも、前に優太は“女だったら嫁にはやれねぇから男を産め”って言ってたじゃん」
「はは、そうだったな。でもさ、絢華にそっくりな娘にも会いたくなった」
「ふふ、そうだね。でも、あたしに似てくれるのかな。蒼太はどこからどう見ても優太なんだもん」
あたしがこう言えば、優太は首を傾げながら
「そうか?俺から見れば、絢華にも似てるけど」
「えっ、うそ!?」
「あはは、そんなに驚くことか?」
「だって」
どこからどう見ても優太じゃん。
どこがあたしに似てるの?
麻衣ちゃんも紗羽も菜摘も、優太にそっくりって言っていたのに。
「絢華、……また一つ、幸せな家族に近づいたな」
「うん。……でも、……今のままでも十分幸せだよ」
横に座る優太の肩に頭を預けて目を閉じると、目尻から一筋の涙が頬を伝った。
優太は中学生の頃まで両親がそろっていたけれど、仲のいい姿は見たことがないって言っていた。
だから……
優太にとってもあたしにとっても、こうやってパパがいて、ママがいて、息子がいて、また新たに新しい命がお腹に宿って……
こんな当たり前のようなこの状況が、凄く凄く幸せなんだ。
平凡でもいい……
こうやって、家族で笑い合えれば。
ただそれだけで……
幸せなんだから。
「絢華、次は女がいいな」
女?
「こればっかりはね。でも、前に優太は“女だったら嫁にはやれねぇから男を産め”って言ってたじゃん」
「はは、そうだったな。でもさ、絢華にそっくりな娘にも会いたくなった」
「ふふ、そうだね。でも、あたしに似てくれるのかな。蒼太はどこからどう見ても優太なんだもん」
あたしがこう言えば、優太は首を傾げながら
「そうか?俺から見れば、絢華にも似てるけど」
「えっ、うそ!?」
「あはは、そんなに驚くことか?」
「だって」
どこからどう見ても優太じゃん。
どこがあたしに似てるの?
麻衣ちゃんも紗羽も菜摘も、優太にそっくりって言っていたのに。
「絢華、……また一つ、幸せな家族に近づいたな」
「うん。……でも、……今のままでも十分幸せだよ」
横に座る優太の肩に頭を預けて目を閉じると、目尻から一筋の涙が頬を伝った。
優太は中学生の頃まで両親がそろっていたけれど、仲のいい姿は見たことがないって言っていた。
だから……
優太にとってもあたしにとっても、こうやってパパがいて、ママがいて、息子がいて、また新たに新しい命がお腹に宿って……
こんな当たり前のようなこの状況が、凄く凄く幸せなんだ。
平凡でもいい……
こうやって、家族で笑い合えれば。
ただそれだけで……
幸せなんだから。


