やっぱりお酒の味がする。


毎回優太のキスに酔っちゃうけれど、今はお酒の味にも酔いそう。



「いつも朝からそんなことやってんの?」


「……っ!」



突然耳に飛び込んできた声に、優太の胸を押して慌てて離れた……


つもりだったけれど……


腰に回っていた手で固定されていて……



「太一、邪魔すんなって」



恥ずかしげもなくそう言った優太だけれど、あたしは恥ずかしすぎて顔がかぁぁって熱くなった。



「はは、須藤ちゃん、顔真っ赤。可愛い」



なっ!



「見んなって」



そう言って、優太はあたしの顔を自分の胸に押し付けた。



「優太は相変わらずだな」



何が“相変わらず”なの?



「ほっとけ」


「はは、あ、須藤ちゃん、昨日はいない間に泊まらせてもらってごめんな」



太一さんがそう言ったのを聞いて、優太の胸をそーっと押して顔をあげる。



「いえ。……今、朝食作ってるからもう少し待っててくださいね。あっ優太、向こうのテーブル片付けといて」


「ん、了解」


「なんかいいねー、新婚さんって感じ」



新婚さん……


なんか照れちゃう。



そのあとはみんなで朝食を食べて、三人はバスケの話ばかりしていた。


優太はバスケしてる時だけじゃなくて、話をするだけでも目をキラキラ輝かせていて、その表情にもまたどきっとした。