部活は六月の大会を最後に引退した。


あまりバスケとかかわらなくなるのは寂しくなるけれど、時々、ほんとにたまにだけど、優太と公園でバスケをやったりするから、その時は目一杯楽しんでやったりする。


まあいつも、優太にからかわれて終わっちゃうんだけど。


でも優太がバスケをしている姿を見られるから、その時間はほんとに幸せ。


その姿が一番大好きだから……



夏休みは、まわりはみんな受験に向けて勉強の日々だし、優太は毎日仕事だし、誰も相手にしてくれないから、昼間はバイトに明け暮れた。


週末にある夏祭りや花火大会は、いつも優太と一緒に行った。


手を繋いで歩きながら、やっぱり綿菓子も食べた。



『成長しねぇなぁ』



なんて言われたりもしたけれど、



『そういう子供っぽいとこも可愛くて好きだ』



なんて言うから、あたしの心臓はいつも壊れそうなほど、激しく動いていた。


満天の星空を見ても……


夜景を見ても……


花火を見ても……


あたしが



『綺麗だね』



って言うと、優太は必ず



『絢華のほうが綺麗だよ』


って言うから、やっぱり心臓がどきどきしすぎて痛かった。



付き合い始めて四年半も経つのに、こんなに優太のことが大好きで、こんなに愛されていることを実感できるなんて……


あたしは凄く凄く幸せだなって思った。