流れ星☆彡

「何?」


「……なんでもない」



こうやって一緒にいる時間が愛しくて仕方ない。


電車を降りて学校までの道のりを、恋人繋ぎで歩いた。


途中で声をかけてくる、優太の友達にもあたしの友達にも“今日は声をかけないで”って言いたくなった。






卒業式が始まって……


一年生は式には出席しないから、教室で体育館から流れてくる歌に耳を傾けた。


中に入りたかった。


後ろ姿でいいから、優太の姿を目に焼き付けておきたかった。


溢れ出てくる涙を止められなくて、机に突っ伏して泣いているあたしの背中を、紗羽がずっとさすってくれた。



式が終わってしばらく経ったら、卒業生のほとんどが外へ出た。


あたしも紗羽と外へ走った。



大きな輪の中心で優太が笑ってる。


バスケをしている優太が一番好きだけれど、友達と笑い合っている優太を見るのも好きだった。


あの笑顔はいつもあたしの胸をときめかせる。


ふと、優太の隣にいた太一さんと目が合って……


太一さんが優太に声をかけた。


こっちに視線を移した優太……