そうは言いながら、涙がポロポロと溢れてきた。



「絢華?」


「あれ?おかしいな、……何で涙が出るんだろう」


「絢華、ごめんな。俺がもう少し気を付けるべきだったんだ」



そう言って、ぎゅっと抱き締めてくるから……


さらに涙が止まらなくなって……










「イヤだった……ほんとは、凄く、イヤだったっ」




本音が、ぽろりと、こぼれた。




「絢華、ごめん……ごめんな」



優太はあたしを抱き締める腕に、さらに力を込めた。






黙ってるべきだって思ってた。


言う必要ないって……


でも……


言わなきゃ伝わらないこともある。


言わなきゃ、ほんとの気持ちは伝わらない。






素直になるって、凄く大切なことかもしれない。


だんだんいろんなことを考えるようになって……


ただ甘えたり……


ただ我儘を言ったり……


ただ素直になるって……


できなくなっていた。



だけど……


やっぱり、気持ちを伝えるための言葉って、必要なんだ。




優太の前では……


素直な女の子でいたい。