「いや、ただ一緒にいたいだけ」



また、どきっとした。


でも……



「うちでもいい?あんまりおばあちゃんを一人にしたくない」



家にいても部屋にこもったりして、ずっとおばあちゃんと一緒にいるわけじゃないけれど、同じ家の中にいるってだけで気持ちは違ったりする。


あたしはおばあちゃんを大切にしたい。



「そうだな、絢華んちにするか。でも俺が泊まると、ばあちゃんの負担が増えねぇ?」



そういうことを心配してくれていたんだ。



「あたしも手伝うから大丈夫だよ」






その夜、ベッドを背もたれにして二人並んで座りながら、優太に話し掛けた。



「ねぇ優太」


「ん?」


「あたしって、ずっとおばあちゃんだけだったじゃない?」


「何、突然」



何の前触れもなくおばあちゃんの話をし始めたからか、優太はあたしの顔をジッと見た。



「……おばあちゃんはさ、あたしのために、自分の時間をすべて捨てて、あたしのことを育ててくれたんだよね」


「絢華?」


「あたしがいるから家をあけれないし、友達との温泉とか旅行も行けなかったんだよ」


「何言ってんだよ?」



優太はそう言って、眉間に皺を寄せた。