流れ星☆彡

「優太さんに言えばいいじゃない」


「もっと嫌がらせが増えるかもしれない」


「でもさ……」


「もう少し頑張ってみる」


「無理しないでよ?」


「うん、紗羽ありがとう。少し気持ちが楽になった」



状況は変わらないけれど、紗羽に話しただけで、ほんとに気持ちは楽になったんだ。






放課後、昨日とは違って、重い足を引きずりながら部活へと向かう。


更衣室から出ると、ちょうど優太とばったり会った。



「あれ?またしてねぇじゃん」



リストバンドのことだよね。



「うん、忘れてきちゃった。ごめんね」


「そっか、なんか元気ねぇな?」



優太は心配そうに顔を覗き込んでくるけれど……



「そ、そんなことないよ!」



普通にしてなきゃ。



「ほら、行くぞ?」



えっ…


あたしが立ち止まっていると……



「体育館に行くんだろ?」



何してんだよって感じで、手を引っ張ろうとする。



「あ、……でも、あたしトイレに行きたいから、……優太先に行って?」


「そ?じゃあ、俺先に行くな?」


「うん」



トイレなんて、嘘。


一緒に行くなんて……、そんな目立つことはできないよ。