「優太さんに言えばいいじゃない」
「もっと嫌がらせが増えるかもしれない」
「でもさ……」
「もう少し頑張ってみる」
「無理しないでよ?」
「うん、紗羽ありがとう。少し気持ちが楽になった」
状況は変わらないけれど、紗羽に話しただけで、ほんとに気持ちは楽になったんだ。
放課後、昨日とは違って、重い足を引きずりながら部活へと向かう。
更衣室から出ると、ちょうど優太とばったり会った。
「あれ?またしてねぇじゃん」
リストバンドのことだよね。
「うん、忘れてきちゃった。ごめんね」
「そっか、なんか元気ねぇな?」
優太は心配そうに顔を覗き込んでくるけれど……
「そ、そんなことないよ!」
普通にしてなきゃ。
「ほら、行くぞ?」
えっ…
あたしが立ち止まっていると……
「体育館に行くんだろ?」
何してんだよって感じで、手を引っ張ろうとする。
「あ、……でも、あたしトイレに行きたいから、……優太先に行って?」
「そ?じゃあ、俺先に行くな?」
「うん」
トイレなんて、嘘。
一緒に行くなんて……、そんな目立つことはできないよ。
「もっと嫌がらせが増えるかもしれない」
「でもさ……」
「もう少し頑張ってみる」
「無理しないでよ?」
「うん、紗羽ありがとう。少し気持ちが楽になった」
状況は変わらないけれど、紗羽に話しただけで、ほんとに気持ちは楽になったんだ。
放課後、昨日とは違って、重い足を引きずりながら部活へと向かう。
更衣室から出ると、ちょうど優太とばったり会った。
「あれ?またしてねぇじゃん」
リストバンドのことだよね。
「うん、忘れてきちゃった。ごめんね」
「そっか、なんか元気ねぇな?」
優太は心配そうに顔を覗き込んでくるけれど……
「そ、そんなことないよ!」
普通にしてなきゃ。
「ほら、行くぞ?」
えっ…
あたしが立ち止まっていると……
「体育館に行くんだろ?」
何してんだよって感じで、手を引っ張ろうとする。
「あ、……でも、あたしトイレに行きたいから、……優太先に行って?」
「そ?じゃあ、俺先に行くな?」
「うん」
トイレなんて、嘘。
一緒に行くなんて……、そんな目立つことはできないよ。


