禁忌を犯した天の使い


夜が明け、眩しい光がカーテンからこぼれる。


キッチンからトントン、と包丁の音が聞えてとても心地が良い。

まだ起きたくないなぁ。もう少しだけ寝ていたい。


二度寝しようと再びまぶたを閉じると不意にほっぺをつねられた。

「いひゃい!いひゃい!(痛い痛い)」


勢いよく飛び起きると、信二がエプロン姿でわたしの顔を覗き込んでいた。

…ラーメンの匂いがする。
またラーメンか。

あまりの痛さに眠気なんか吹っ飛んだ。


今日はラーメンにゴーヤを入れたなどと、信二は機嫌よく語っている。

ああ。あの包丁の音はゴーヤを切ってた音か…。
ラーメンにゴーヤだなんて…合わないに決まってる!


わたしは少し愚痴りながらも山盛りのゴーヤが入ったラーメンをたいらげた。


意外にもゴーヤラーメンはイケる。