その後の授業には集中できず上の空だった。
もう一度確かめたくて放課後すぐに麻知がいるクラスへ。
「麻知ー!!!」
ガラガラ ドンッ
ドアを勢いよく開け、麻知と叫んだにも関わらず亮汰を探す。
.........
「ははは。」
それ以上、なんの言いようもないほど辛かった。
「矢野ー!!!」
甘い甘ーい声でそう叫んで、亮汰に抱きつこうとしているマイコ
さらに追い打ちをかけるほどの亮汰の笑顔
「なんで??なんでマイコならそんなに笑顔でいられるの??」
涙なんて出ない。
ただその光景を見つめることしかできない
目もそらせない、
ただ、、、辛い。
そんな光景を遮ってくれたのは
「こーら!!マヤカ!!!どこ見てんのさ!!!」
そう言いながらあたしの頭にぽんっと手をおく、その手が優しすぎて涙が出そうになった。
「麻知ちょっといいかな??」
泣きそうな声に気づいたらしく、麻知は何も言わずにそっとあたしをその場から連れ出してくれた。
後ろから聞こえてきていたマイコの嬉しそうな声がだんだん遠く消えていった。

