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二学期の一大イベントである文化祭も無事に終了!
受け狙いに走った『女装喫茶』もどうにか成功して本当に良かった。
そんな楽しい余韻に浸りつつも、俺はクラス委員として、最後の仕上げである報告書を握り締め、生徒会室までやって来た。
扉をノックする腕が、妙に緊張する。
その訳は、というと──
「──あれ、堤くん?」
「か、会長!?」
扉をノックした瞬間、後ろから声を掛けられた。
「こんな時間まで残ってたんだ? お疲れさまー。生徒会室に何か用?」
「あ、あの、報告書を……」
「そっか。じゃあ、戻ってきて良かった。受取の判押すから中に入ってよ」
促されるまま生徒会室に入ると中は無人で薄暗く、電気をつけることもなく会長は部屋の奥へと進んでいく。
「会長、お一人なんですか?」
「実はさ、一度解散したんだけど鍵掛けるの忘れちゃって」
照れ隠しの笑いを交えて、会長は「俺ってマヌケだよね」って俺を振り返った。
その笑顔に胸が、ぎゅ、ってなる。
俺、会長の事が好きなんだ。
初めて見た瞬間から笑顔に惹かれて、会長が男だとか、年上だとか、そんなのどうでもよくなった。
クラス委員になったのは偶然だけど、こうして会長と知り合えたのは本当にラッキーだ。