女子が全員いなくなったのを見届けて、瑞姫は床に、仰向けに横になった。

高くない天井を見詰めていると、何だか息苦しくなってくる。


(ああ、痛い)


痛くない、でも痛い。
矛盾したその感覚に捕われそうになって、慌てて頭を振る。

この感覚に、捕まった瞬間、きっと私は戻れなくなる。
ぎゅっと拳を握り締めて、次の瞬間、瑞姫は自分の思考に首を傾げた。


一体、どこに戻れなくなるのだろう。

答えは、出なかった。