唇を噛み締めても時折、思わず耐え切れなかった呻きが漏れるものの、それでも瑞姫は苦痛ではなかった。

痛い、とは思う。
けれどどこか、こんなものか、と拍子抜けしている自分がいる。


ああ、こんなものか。
意外と痛くないかもしれない。

……きっと、瑞姫の痛覚は通常の状態ではないのだろう。
もっと幼い身体にこれ以上の痛みを知った身としては、同年代女子の暴力は、あまり響かない。


ろくに抵抗もしないまま、満足したらしい女子は、口汚く瑞姫を罵りながら体育館倉庫を出て行った。