ドアを開けたのは、那央だった。
遠慮なくドアを開けた割に恐る恐る覗いた顔。
瑞姫は一瞬気まずげな顔をしたものの、それは単に申し訳なさから来たものなので、「入っていいよ」と招き入れた。
「那央兄……昨日、えっと……、ごめんなさい」
何と言えば良いのかイマイチ解らず、結局謝ることしか出来なかった。
「ああ、それは良いんだ、別に。あれは俺が悪かったよ」
それより、大丈夫か? と続けるつもりだったであろう台詞は、
「あ、あとありがとう。学校休ませてくれて。正直、今はちょっときつい」
素直な瑞姫の言葉に飲み込まれた。
気休め程度の「大丈夫」は要らないと思ったのだろう。


