「いい様だなぁ、あんなに睨んでたのによ!」

「…………」


身体の後ろに両肘をついて、辛い体制で身体を持ち上げた瑞姫は、言い返しても無駄だと口を噛んだ。
言い返しても無駄だし、それより早く帰りたい。


「だんまりかよ、つまんねー」


そろそろ体勢がきつい。
力の抜けそうになる腕を叱咤して、なんとか身体を支えている状態だ。
今のままで後ろに倒れそうになると引っ張られている髪がダメージを受けそうで、何と無く嫌だった。