取り敢えず出ていけ、と軽く背中を押して透を部屋から追い出した瑞姫は、小さく息をついた。

ああ、やっぱりここが1番だ。

小さく笑って、痛みの消えた胸を撫で下ろす。

家に帰ってきて透の顔を見た途端、ずきずきと刺すような胸の痛みは霧散していた。
透の雰囲気に充てられただけかと思ったが、どうやら痛みは本当に消えたらしい。

きっと、メンタルの問題だったのだ。
解っているからと言って、どうにかなるような問題でもなかったが、でも。

“家族”と居れば治るなら、別にいいや、と。
瑞姫はひっそりと幸せを噛み締めた。