今までここで他の人に会った事なんてなかった。 そう、ただの一度も。 まぁ、そんな頻繁に来てる訳じゃないからもしかしたら他にも来ている人がいたのかもしれないな……。 今日は諦めよう。 そう思って引き返そうとした時、寝転んでいた人の顔が見えた。 「あ!」 思わず声を出し慌てて両手で口を塞ぐ。 あたしのお気に入りの場所にいた人物……。 「……要?」 あたしはまるで金縛りにあったみたいにその場から動けなくなってしまった。 うそ……?