ザアアアアアア―――・・・



ゴロゴロゴロゴロ・・・





いつの間にか外は雨が降り出していた。

雨脚も強く、遠くで鳴っていたはずの雷もだんだん近づいている。


天気予報はばっちりあたったみたい。



もう出なきゃ。

あたしは、口まで湯船に浸かると勢い良く立ち上がった。





その瞬間――――



ドーーーーーン!!



一瞬の稲光と共に、雷鳴が轟いた。




「きゃッ……わっ!」



驚いて、咄嗟に耳を塞いだ。
でも、そのせいであたしの体はバランスを崩してしまった。


「きゃぁあああっ」



バシャーーーーーン!!




体勢を立て直す事も出来ず、そのまま足を滑らせた。



「未央!?」



――ガラッ




言うまでもないよね?



そう。


要が勢いよく開けた扉の向こうには、浴槽に頭をぶつけて伸びちゃってるあたしの姿。


雷のその音よりも、あたしの足を滑らせた音を聞いて驚いた要はお風呂場に駆けつけてくれたらしい。



うぅ……。


頭打って、気を失うなんて……最悪。