いつまでも泣き止まないあたしの肩に手を置いて、優しく撫でてくれたのは要のおばさんだった。
あたしを心配して、抱き締めてくれたその手の温もり…
その優しさが、さらにあたしの涙を誘う。
「未央ちゃん… 寂しかったのね…」
おばさん…違うの。
あたしが想ってるのは…パパ達に久しぶりに会えて嬉しいんじゃない…
それだけじゃないんだよ?
暫く黙って、あたしが落ち着くのを見守っていたおじさんがゆっくりと口を開いた。
「未央ちゃん…聞いて? 僕達は、未央ちゃんがこの家に来てくれた事、未央ちゃんが居てくれた事をすごく幸せに思っていたよ。 いつも花が咲いたように笑う未央ちゃんの笑顔に何度も癒された。 だから、未央ちゃんがこの家から居なくなるのはとても寂しいけど… またいつでも遊びに来て欲しい」
「…は…はい……」
あたしは涙を拭って、おじさんに微笑んだ。
すごく嬉しかった…
だって、そんなふうに思っていてくれたなんて…
そして、おばさんはギュッとあたしの肩を抱き寄せて言った。
「…アメリカに行っても元気でね?」
「……」
――………え
なに?
なんて言ったの?
ア…アメリカって………?



