顔面レベル100の幼なじみと同居なんてゼッタイありえません!



ぼぼぼぼ!!!


な・・・・


な・・・なな・・・・なに言って!



あたしは顔を真っ赤にして口をパクパクさせていると突然電子音が鳴り響いた。





ピリリリリ―ピリリリリ―ピリリリリ―





賑やかな街の騒音で、その音だけがなぜかクリアに耳に響く。




ドクン―




急に胸が鈍く脈を打った。



それは、要の携帯だった。


要はポケットから、携帯を取り出すとディスプレイで相手を確認している。



「・・・・・・」



その表情が、一瞬曇った気がした。

要は、あたしの顔をチラッと覗き込むと「ごめん」と言って電話に出た。




「・・・はい」




あたしは、見てちゃいけない気がして思わず視線を落とした。


でも、あたしの全神経は要の声に集中しちゃってる。




「・・・はぁ?・・・今から?
・・・・うん、うん・・・・どこ?わかった。」




不機嫌な要の声。
でも、そのトーンは途中からなだめるような口調に変わった。




通話ボタンを押して、そのまま携帯を見つめたままの要。


―怖い。



あたしは、震える手をグッと抑えた。