日曜日――



今日は、要とデートの日。
まるで、あたしの心臓は初めて好きな人と出かける時のようにドキドキと高鳴ってる。




鏡の前に座ると、あたしはピンクのグロスを唇に塗った。




「よし」




パッツンに切りそろえた前髪を手ぐしでそっと撫でて、長い髪をお団子に結った。

このワンピちょっと短いかな?


あたしは、鏡の前でくるりと回った。



うん。大丈夫。



ってゆーか・・・なんだ?あたしのこの気合の入りよう。



自分で自分が恥ずかしくなりながら、あたしは鞄を掴むと部屋を出た。




そして、隣の部屋の前に立つと大きく深呼吸をした。



「・・・・・・要?」



ドアを軽くノックして中にいる要に呼びかけた。

暫くして、ドアがゆっくり開いて中から要が顔を覗かせた。



「準備できた?」


「うん。」


「よし、じゃ行くか」



そう行って部屋から出てきた要に思わず心臓がドキリと跳ねた。