顔面レベル100の幼なじみと同居なんてゼッタイありえません!



「あの……お構いなく。なんかすみません」

「要のお友達だからトクベツ」


あたしの言葉に彼は柔らかく笑って、美味しそうなを紅茶を入れてくれた。
そこには、クマの形をしたチョコレートも添えられていた。


「君の名前、聞いてもいいかな」


彼はカウンター越しにあたしの顔を覗き込んで言った。


「あ! 未央ですっ……桜井未央」


あたしは慌ててぺこりと頭を下げた。


「ミオちゃん……か。俺は木村ジン。この店のオーナーやってます。どうそ、御ひいきに」

「……お?」


そう言って、人の良さそうな顔で笑ったジンさん。



オーナー!!??



どう見ても20代前半なのに……。



憧れのこのお店は、こんなに若い人が中心になってやってたんだ。


あたしは思わず尊敬の眼差しで彼を見つめた。






「それで?」

「え?」



不意に言われたジンさんの言葉に紅茶を飲む手を止めて顔を上げる。