その言葉に要は、あたしの髪をグイっと引っ張った。 「イタタ・・・なにすんのよー!」 「お前、ほんッとに覚えてない?」 髪をツンツン引っ張りながら、あたしの顔を覗き込む。 「・・・へ?」 覚えてないって?? あたしは必死に過去の記憶を呼び起こす。 なに? なんかこの場所であったっけ? しかも、要と? うーん うーん・・・ うーんと・・・? 「・・・・・ごめん」 さっぱり思い出せない。 要は、「はあ」と溜息をついた。 「未央って薄情なやつだよなあ」 そう言って、小さなブランコに座った。