「お前さ、同じ学校なんだって?」

「へッ!?……そ、そう……みたいだね」


ひゃー
めちゃくちゃ動揺してるしッ!!!


「ふぅん」


要はなんだか興味なさそうにそう言ってベットに腰を下ろす。


な、なによ。
質問してきたのはそっちでしょ?


ベッドに両手をついた要は、不意にあたしの瞳をとらえるとちょっとバカにしたように口元を緩めた。


「そういや、親父に聞いたんだけど。俺の事 女と思ってたのな」

「えぇ?……や、えと……それはぁ」



じょ……情報、早ッ!!    


要はその綺麗な顔に似合わない不敵な笑みを浮かべて、床に転がっていたぬいぐるみを手にとった。


あれは!! うちの両親のせい。

誰だって“かなめちゃん”と聞けば女の子を思い浮かべるだろう。

あたしの表情を伺いながら要は続けた。



「未央って朝、強い?」

「……朝?」



すぐに理解出来ず、首を傾げる。
話が変わってますが?

そんなあたしにお構いなしで、要は子犬のような瞳であたしを見つめた。



ドキン……!!


な、なな……なにその攻撃ッ!!!




「未央に頼みがあるんだ」