バシッ! 「……」 「……」 ――……え? 重ねたはずの手は、思いきり振り払われていた。 目を開けて、要の顔を見る。 要は肩の高さまで手をあげていた。 その顔はとても驚いているようで、切長の目はいつも以上に見開かれている。 あ……あはは。 そ、そんなに、嫌がらくても……。 どうしよ、泣きそう。