ネリーが驚いた様にシィを見つめ、シィも同じ様にネリーを見つめる。
酷い様相だったが、ネリーが生きていたとわかってシィは思わず涙が零れそうになった。
「ネリー…よかった…。あなたまで死んでしまっていたら、私…」
「よかっ…た?ほんとう、に?」
途切れ途切れにネリーが呟く。
始めこそ嬉しさで興奮していたシィも、その様子のおかしさに思わず顔を顰めた。
ネリーはにやりと厭らしく笑うと、手枷から繋がった鎖を床に擦り付けるようにして一歩足を踏み出した。
「エルシア…わたし、ね?死んだほうがマシだったわ…毎日毎日、どうしてあなたを助けようって思ったのかって呪いの言葉を吐いたわ…」
壊れてしまった。
そう理解するのに、時間はかからなかった。
ネリーは、この短い間にどれだけの拷問を受けていたのだろう。
何のために?決まっている。
全ては、「来訪者」であるシィを捕える為だ。
「でもね…耐えていれば…、アイデン様はお約束してくださったのぉ…!あなたを…捕まえればね…もう痛いことも苦しい事も、何もなくなるって!私はあなたを助けたわよねぇ?えるしあー。一緒にいきましょうよ…ね」
今度こそ、シィの瞳から大粒の涙が零れた。
優しかったネリーをここまで変えてしまった原因が自分にある。
そう思うと胸が張り裂けてしまいそうで。
思わずシィの足は一歩前に出ていた。
「エルシア」
強い力で後ろに引かれなければ、そのままネリーの手を取っていたかもしれない。
潤んだ瞳で背後を見ると、セインが厳しい表情でシィの事を見つめていた。
酷い様相だったが、ネリーが生きていたとわかってシィは思わず涙が零れそうになった。
「ネリー…よかった…。あなたまで死んでしまっていたら、私…」
「よかっ…た?ほんとう、に?」
途切れ途切れにネリーが呟く。
始めこそ嬉しさで興奮していたシィも、その様子のおかしさに思わず顔を顰めた。
ネリーはにやりと厭らしく笑うと、手枷から繋がった鎖を床に擦り付けるようにして一歩足を踏み出した。
「エルシア…わたし、ね?死んだほうがマシだったわ…毎日毎日、どうしてあなたを助けようって思ったのかって呪いの言葉を吐いたわ…」
壊れてしまった。
そう理解するのに、時間はかからなかった。
ネリーは、この短い間にどれだけの拷問を受けていたのだろう。
何のために?決まっている。
全ては、「来訪者」であるシィを捕える為だ。
「でもね…耐えていれば…、アイデン様はお約束してくださったのぉ…!あなたを…捕まえればね…もう痛いことも苦しい事も、何もなくなるって!私はあなたを助けたわよねぇ?えるしあー。一緒にいきましょうよ…ね」
今度こそ、シィの瞳から大粒の涙が零れた。
優しかったネリーをここまで変えてしまった原因が自分にある。
そう思うと胸が張り裂けてしまいそうで。
思わずシィの足は一歩前に出ていた。
「エルシア」
強い力で後ろに引かれなければ、そのままネリーの手を取っていたかもしれない。
潤んだ瞳で背後を見ると、セインが厳しい表情でシィの事を見つめていた。


