そしてあたしの耳に口を近づけて――――…


「………忘れんな。」

たった一言呟いた

忘れるなってコンテストのこと?
それともキスのこと?
それとも…今までのこと全部?

「…忘れるわけないじゃん

変なユウちゃーんっ」

あたしはユウちゃんの胸に飛び込んだ

「…ん。

リン…帰ろ」

差し出されたユウちゃんの手。

あたしより全然おおきいユウちゃんの手があたしの手を包み込む。

今日1日の事を話ながらあたしたちは病院に戻った。