「薬で眠らされてる間にやられたんだと思うが…」


 ベルトを締め直し、エイジは言った。


「何で早く言わねェんだよ」

「言えるか、レディたちの前で」

「しっかし、何か意味があんのか、そんなことして?」

「…わからねェ。どうやって一瞬で消したのかも、な」

「まァいい。頭使いすぎて疲れたぜ。今度は体、動かさねェとな」

「…切り替えが単純でいいよな、筋肉バカはよ」


 にやりと笑い、エイジはタバコに火を点けた。


「行くぞ」

「あァ」


 エイジとレンはっくりと、店に向かって歩き出す。