Treasure in Paradise【Brack☆Jack2】

 だったら、何故、ユイは今こんなに必死なのだろうか。


「行くなって言われてもなァ…あいつがもう現地にいるしな」

「エイジがあの場所に行った途端、あたし達も襲撃された。なんだか生け捕りにしたかったらしいけど…」


 ミサトは、真っすぐにユイを見つめる。


「エイジが不注意であの店の場所をバラすとは考えにくいけど。状況から見れば、その手紙に書いてあった住所は何かの罠だった、ってワケね?」

「そうよ」

「理由はわからないけど、その罠を仕掛けたのはユイのお母さん」

「…えぇ」

「その裏には、何らかの組織が関わってるよね。もしかしたらそれが」

「お喋りはそのくらいにして」

「ユイ! やめろ!!」


 レンが慌てて叫ぶ。

 ユイが持っている銃は、ミサトに向けられていた。