「ユイ…お前、なんでここにいるんだ? あいつはあの住所を尋ねて行ったんだぜ?」

「………」

「あの手紙は、お前が出したんじゃねェのかよ!?」

「ちょっとレン?」


 今にもユイに掴み掛かりそうなレンを、ミサトは制する。


「…もう、動き始めているわ」


 ユイは静かにこう言った。


「そんなことは分かってるんだよ。だから、俺たちもケリつけるって」

「何の為に?」

「何の為…って…」


 ユイの言葉に、レンは少し言い淀む。

 自分の為。

 組織に追われずに、平和に、心穏やかに暮らすため。

  逃げ回って暮らすことは、さすがにちょっと疲れた。

 だから、もう。