「…ま、なんとかなるだろうがな」


 どうも最近、こういうところが相棒に似てきたと自分でも思う。

 目が慣れてきて、少しづつ周りが見えてきた。

 どうやら、さっきまでインホアとお茶を飲んでいたリビングらしい。

 その割りには、インホアはここにはいないようだった。


「で、これどうすりゃいいんだよ」


 本当に今回、相手の真意がわからない。

 ドアには鍵はついていない。

 入ってくる時、確認済みだ。

 それに、手足を縛っているロープ。

 はっきり言って、こんなものは抜けようと思えばいつでも抜けられる。

 しかも、インホアが縛ったのか、全然きつくない。