「私は…終わらせたかったのよ…何もかもを…」


 その言葉だけを残して、ドアは静かに閉じた。

 想っていることは、みんな一緒なのに。

 ――こんな時、心底そばにいて欲しいと思う。

 体中の骨が砕けるほどに抱き締めてほしいと思ったりもする。

 ……だけどそれは。


「夢…ね」


 自嘲的な笑みを浮かべて、ユイは目を閉じた。