「…ったく、この緊急事態にィ~!!」

「お、おい!?」


 ミサトが銃を取り出したのに驚いて、エイジとレンは慌てる。

 ミサトはかまわずに鍵を打ち抜いた。


「…ピッキング…」

「苦手なのよ、そういう細かい作業は」


 ずかずかと中に入るミサトに苦笑しながら、エイジとレンもそれに続いた。


「オヤジ! いないの!?」


 部屋の中を一つ一つ見て回る。

 エイジは、あの時のことを思い出していた。


「…本当に、こんな所にいるのか? その裏に通じてい るヤキトリ屋のオヤジってのはよ」

「さぁな」


 レンの問いに、エイジは答える。