そうは思いつつ、
三年生23人、
二年生12人、
一年生7人だから、
確率は低いし、なるべく三年生に
出てもらいたい。


「時雨ちゃ~ん」


今度は、二年生の尾形先輩に呼ばれた。


「はーい」


横断幕を掲げている先輩。

「尾形先輩、早くないですか?
予選もまだなのに…」


「いーの!!ほら、そっち持って」


仕方なく、フェンスに結んだ。


「沢山勝てるといいね!!」


「はい!!」


先輩たちの力になりたい。
そう思った。

しかし、土曜日の練習試合、
南兎波羅と戦って、
自分の無力さを知った。