雨にうたれて。


「俺が時雨に話しかけたんだけどっ!?」

愁夜が言う。

「あ?俺様に逆らうのか?」

「お前、何様のつもりだよ」

愁夜と翔怜のやり取りも、

最近は見慣れてきた。

二人は同じ小学校だったらしい。

「ま、俺は昔から愁夜の事嫌いだけどな」

「はぁっ!?運動会前日、

六波羅財閥のために

徒競争でわざと負けてくれ

って泣きながら言ってきたの、

何処のどいつだったかなぁ??」

「ばっ…昔のことは忘れろよっっ」