紅蓮の姫

「見て決めてといて」

雑誌を渡し、そのまま立ち上がったので、私も荷物を置いて扉へ向かう。



「部品ってまた自分で付けるの?」

「ああ」

「凄いね。また見て良い?」

「ああ」

「やった。絶対ね。勝手にしないでよね」

誘導した感はあるけど、良いって返事を貰った。

選ぶのにもやる気が出た



「流すまで付き合えよ」

「良いの?やったあ」


やる気満々で扉に手をかけたのに、勢い良く後ろに引っ張られた


――バダンッ



「鈴おっせ~よ。お~?樹も此処居たか~」



……………祐さん、扉は静かに開けようよ。


少し前まで私が居た場所は、当然扉が通過して


当たったら絶対痛かった。
…………怖っ