紅蓮の姫

「鈴おっかえり~」

中は当然騒がしかった。

どうやって用意したのか、沢山の机に沢山の料理。
そしてそれに見合う人の数



そんな光景を見て固まった私を直ぐに見つけたのは祐で、私を近くに呼んでくれた


蓮司が居なきゃ始まらない。
という翔太の言葉には、祐以外はという続きがあったんだろう。

1人だけ唐揚げ山盛りの皿を持っていた



「鈴ちゃんおかえり。蓮司は?」

「ただいま。外で電話してるよ」

翔太も見て見ぬ振り…という事は毎回なのかな


「鈴も食うか~」

「……後で貰うね。ちょっと鞄置いてくる」


箸を近付ける祐を適当にあしらい、とりあえず2階へ