紅蓮の姫

「蓮司ごめん。お待たせ……どうかしたの?」

車に戻った時、蓮司は運転手の兄さんと話してたみたいで驚かしてしまった。


…何か、揉めてた?



「何でも無ぇよ。早く乗れ」

「クスクス、蓮司さん態度冷たいですよ。鈴さん車動かしますね」

「あ、宜しくお願いします」




車内では蓮司がずっと外を見てて

そんな態度をミラー越しで見て笑う運転手の兄さん




元々距離もあまり無い為、無事に倉庫前に車は止まった


窓の外、暗闇を見てる蓮司がキレそうで怖かった



「先に行っとけ」


先にって…扉までは後数歩

声も灯りも漏れているこの場所

私に声をかけた後、携帯片手に離れていく蓮司に、仕方なく1人で中に入った