紅蓮の姫

どうして蓮司が…

なんで1人で…

そんな疑問が私の頭を埋め尽くす。





「鈴、そういや前の返事聞いて無ぇよな」

私を下へ促しながら、突拍子な事を聞く


「てめぇ」

蓮司が吠えた。


まだ喧嘩になっていないその空間は、一触即発

すこしでも動けば始まりそうなのに…




「鈴」

また、促された

空間へと足を踏み入れた私達


前には蓮司

後ろには黒龍幹部

周りには黒龍の兄さん達



「……此処で、言うの?」

場所を考えて欲しい

此処で言ったらカズが――



なのに答えないカズに覚悟を決めた。


「…分かった」