紅蓮の姫

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黒龍の倉庫に着いたのは、まだ夕方前だった


昨日来たばかりのこの場所に、昨日と同じく覚悟を決めて。




「ようこそ、黒龍へ」

タツから連絡が有ったんだろう。

倉庫の前にはカズが居た。



あの頃のように差し出された手――――今度はその手を取った。





連れられた先は、やっぱり2階で

賑やかな下と違って誰も居ないその部屋はとても静かで

懐かしいけど、やっぱり小さく感じるそこに、少し頬が緩んでしまった