紅蓮の姫

周りも私の存在に気付いたようで、階段下に人が集まる

「ここに居るだけ。…あんま近寄らないで」

咳はないけど風邪人だ。
マスクでもしてくりゃ良かった


「鈴さん、熱あるって……蓮司さん達すぐ戻ってくるんで、上で休んでて下さいっ」

こういう時話せるのって、やっぱり純なんだね……

純の言葉にまた笑って応えた。


勿論、動く気なんて全然ないけど…




困らせてるのは分かってる。

私を放置する訳にもいかず、強く言える訳でもない。



でもさ。私だって、ただ人の声を聞いていたいだけなんだもん