それからまた休ませて貰った。

身体が重くて動くのが億劫だった


蓮司も出て行った部屋の中

思い出すのはさっきの事


なのに―――腕の傷が疼いた

考えを妨害するように。
存在を主張するように。





この傷は、カズと一緒に居るときに負ったもの

私を狙って来た奴ら。
私はカズを巻き込んでしまった



…………あれっ?
何で、私が狙われたの?



『違う!――は今日は来るなって言ったもん。それに迎えに来るなら――さんが来るはずだもん』

目の前には知らない男達


虚勢を張った私の声

繋いだ手の先にはカズが居る




聞こえないよ。お願いもう一回

誰の名前を呼んだの?教えて…