「蓮司さん……」

純の小さな呟きすらも聞こえるこの部屋

多分、この部屋以外はそうはいかないだろう…


族同士の喧嘩





蓮司が来た。助かったんだ


思いっ切り泣きたい。

でも今は…



地面へと身体が沈んでいくような感覚に陥った

疲れた。
ちょっと休みたい



こっちを見ていた樹と目が合った

――樹、少し休むね。


もう声も出せなかった


瞼がゆっくりと閉じていく

落ちてゆく意識が最後に捉えた気がした―――



「―――鈴っ!!!」
『―――鈴っ!!!』