動けない私を見て男が笑った。


また体に跨り顔を近づけ――


「――――止めとけ」

「一郎さんっ」


突如現れた男

扉に背を預けて居るのが分かったが、顔を、姿を見る気力が無い


コツコツと歩み寄って来る靴の音

近寄るに連れて緊張していく男達


「こいつの目、まだ死んでねぇぜ。次は噛みつく気か?」

バレてる?
嫌なもんは嫌だもん。最後まで抵抗してやる


「勿体無ぇな、良い女が」

「すみません。抵抗するんで…」

跨ってた男が敬語を使い、退く


この男……何者?