「……そんなにアイツが良いのかよ」

呆れた様に、それでも鋭い目で訊かれる



「祐、祐はっと―――あった。苗字で登録してんのかよ。上久保祐っと……」

奥の壁際では圭君が携帯を弄ってる。
――私の携帯を


「もしも~し。俺俺、俺だけどさ。お宅の姫さんこっち預かってっから~」

え?えっと……………

オレオレ詐欺?
誘拐の脅迫電話?


違う
そんな電話じゃ話が悪化してしまう


慌てて圭君の所へ行こうと席を立った。
のに―――


「離して」

ソファー横に立ってた男に腕を掴まれた