禁断の果実




あたしはドキドキしながらも、先生の隣りに座ると、それと同時に先生があたしの肩に手を回した。

「・・・そんなカチコチになんなくてもいいだろ」

引き寄せられる事に慣れていないあたしは、先生の手が肩にあるだけで体が固まってしまう・・・。

それに気づいた先生はふっと笑いながら更に引き寄せた。

「今日は昼休み会えなくてごめんな」

「・・・全然大丈夫です。こ、ここで会えたましたし」

声が上ずってまともに喋れなかった。

「そんなに俺といると緊張する?」

まさかそんなストレートに聞かれると思ってなかったあたしは、声にならずにコクコクと首を縦に振るしか出来なかった。

「・・・俺も緊張するよ」

「・・・・え?」

先生が・・・?どうして緊張するの?

「ほら」

先生はあたしの手を取り、自分の左胸を触らせた。

先生の鼓動がドクンドクンと、少し速く感じる。

「な?美咲と一緒だろ?」

こんなに緊張するのはあたしだけかと思った・・・。

先生でも緊張するんだ?

「美咲と一緒だから緊張するんだよ」